May 05, 2009
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金メダル数で世界5位−。来夏のロンドン五輪に向けて、日本オリンピック委員会(JOC)の掲げる目標の雲行きが怪しい。7月の水泳の世界選手権で、期待の競泳陣が金ゼロ。強化現場には、「このままでは目標達成が難しい」との声もある。柔道やレスリングなど、基幹競技の奮起は欠かせず、本番まで残り1年を切った日本のスポーツ界には焦りの色が濃い。(ロンドン五輪取材班)
世界水泳での競泳陣は銀4個、銅2個。金5個を含むメダル14個の中国に水をあけられ、上野広治総監督は「金がないとチームは負けたような状態。メダルへの意識づけをしなければ」と消沈した。今月下旬に世界選手権を控える陸上も、男子100メートルに1人も代表を送り込めず、大きな不安を残す。
◆達成に15〜18個必要
JOCの試算では、「世界5位」の達成には15〜18個の金が必要という。夏季五輪での日本勢の最多金メダル数は16個(東京、アテネ五輪)だから、ノルマ達成は至難だ。
5月に加盟競技団体の関係者を集めた会議で、JOCの上村春樹選手強化本部長は「現状では10〜12個。各団体の強化プランは遅れており、このままでは達成できない」と危機感をあおっている。
一方で、「なでしこジャパン」の躍進は明るい材料。サッカー女子W杯で初優勝し、ロンドン五輪でも金メダルへの期待が膨らむ。2010年の世界選手権や世界ランキングを基に、「昨年五輪が開催されていたら」の仮定でJOCが試算した金メダル数は18個。世界選手権で男女8階級を制した柔道、3階級を制したレスリング女子などが含まれる。陸上では男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)、競泳では男子平泳ぎの北島康介(日本コカ・コーラ)らが世界ランキング1位だ。ただし、柔道は地元東京での開催で、2人代表制という利点も割り引く必要があり、上村本部長は「試合状況が五輪と違うので、来年に引き継げる数字ではない」と冷静だ。
◆選手強化で環境好転
スポーツ界を取り巻く環境は、ここ数年で劇的に好転した。2008年1月に強化拠点の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)が完成。ロンドン五輪は、選手がNTCを4年間フル活用して臨む初めての五輪になる。国家プロジェクトで選手強化を側面支援する文部科学省の「マルチサポート事業」も、この2年で予算が増額。10年度は09年度から6倍増の約19億円、11年度は約22億円に拡張された。国際競技力向上のための選手強化を「国の責務」と位置づけたスポーツ基本法も6月に成立。強化現場にとっては、言い訳の利かない材料が並ぶ。
“お家芸”の柔道は、23日に世界選手権がパリで開幕。昨年と同じ2人代表制だが、アウェーの欧州に乗り込むという点では、ロンドン五輪を占う指標になりそう。上村本部長は「大事なのは今年のうちにメダル圏内に入っておくこと。でなければ五輪でトップを極めるのは難しい」。ここから先が本当の勝負といえる。
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月内退陣の秒読み段階に入った菅直人首相の「勝手気まま」な言動が際立っている。19日夜には、東日本大震災復興支援の慈善事業として開催されたサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の試合を観戦。18日には省エネルギー技術を駆使したモデル住宅を視察し「楽しかったよ」と述べる自由な生活ぶりだ。一方で、相変わらず答えたくない記者団の質問には口を閉ざし続けている。
東京・国立競技場。「なでしこジャパン」が前半15分に先制点を挙げると、首相は身を乗り出して拍手した。枝野幸男官房長官も観戦。危機管理責任がある首相と官房長官がそろってスポーツ観戦するのは異例だ。試合前、ピッチ上の選手たちと握手する首相に、スタンドから「帰れ!」とヤジが飛ぶ一幕もあった。
退陣の意向を明言した10日以降の首相は、その日から3夜連続で側近議員や伸子夫人らとの会合を重ねるなど、羽をのばした。17日は、平日なのに官邸に入ったのは午後1時すぎ。訪問客も少なく、旧知の作家の石川好氏と30分近く会談し、「自分なりに頑張ったつもりだ」と首相生活を振り返ったが、どう頑張ったのかはみえてこない。
記者団は首相の答えを引きだそうとするが、18日に民主党代表選で政策論争ができるかと問うても「(省エネ住宅)視察は楽しかったよ」とはぐらかす。19日も代表選の候補者へのメッセージを問うたが「……(無言)」。まともなやりとりは成り立たない。
首相はすっかりくつろいでいるが、「お盆までに仮設住宅の全員入居」という約束は実行できず、なお多くの被災者が苦労を強いられている。「命懸け」「決死の覚悟」で取り組んだはずの震災復旧・復興は遅れたままだが、首相はひとり解放感にひたっている。(岡田浩明)
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